「住宅は人生のTPOに合わせていくもの。中古でもよいし、嫌なら買い替えればよい。一生賃貸で過ごすという選択肢だってある」というぐらいにドライな感覚があれば、不動産が原因で財産形成で失敗する確率は減るはずだ。とくに、少ない予算で広くて夢のようなマイホームを買おうとする一次取得層の姿は見ていて気の毒である。価格が安い物件で通勤利便性を得ようとするから、どうしてもニュータウン系の街に目が行ってしまう。肥大化した夢による意思決定のおかげで、過大な借金を背負い、将来、資産価値が下がって身動きがとれなくなるのは目に見えている。まあまあ広いリビングと、こぎれいなシステムキッチンは手に入れられても、その代償はあまりに大きい。本来、不動産などべつにたいした代物ではない。土の上にセメントと金属と木材が積み立ててあるだけのモノである。だから、臨機応変に、借りたり、買ったり、建てたり、リフォームしたり、売ったりすればよい。ドライに目的に合わせてそれを繰り返せばいい。そういうスマートな扱い方が財産形成には絶対に必要なのである。ドライな感覚で不動産を見る。そこが財産形成の第一歩である。盲目的に住宅に夢を見すぎてはいけない。不動産と、一定の距離をおいて付き合えるか否かが鍵である。不動産を売りたくても債務超過で売れない。貸しても返済額のほうが大きくて首が回らない。将来、こんな事態に陥ることだけは避けたいものである。
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