洋の東西の歴史的な価値観の違い

2011.11.12

日本はこれまで、西欧のようなストック(貯蔵)型の社会ではなかった。これはひとえに建築に対する、洋の東西の歴史的な価値観の違いに基づいている。西欧では土地よりも、その建造物の古さが重要な価値を帯びる場合が多いのに反し、日本の場合は、バブル時に明らかだったように、建物よりも土地に価値を求める傾向がもともと強いのである。江戸の「焼け家」の思想のように、火事で燃えてもまたすぐに建て直せばいいではないかといった、建築物に対して重きをおかない考え方かおることも、そうした傾向を助長してきたのかもしれない。

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しかし近年になって、少しずつだが、そのような事情が変わりつつある。バブル経済が崩壊し、不況が長引いたことが直接的な要因なのだろうが、社会全体に、新しいものをつくるより、すでにあるものを生かして景観をよくしようとする姿勢が見え始めたのである。




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