ホームインスペクション制度について

2011.09.30

クローズアップされているのが、中古住宅のなかから「良質な住宅」を選り分ける「ホームインスペクション制度(中古住宅検査制度)」です。検事に匹敵する力を持つ「アメリカのインスペクター」ホームインスペクションは、中古住宅の年間取引数が四〇〇万戸を超えるアメリカで生まれました。日本の中古住宅の取引数が約一六万戸程度ですから、アメリカは日本の二五倍近くの市場規膜があり、その分、早くから中古住宅の検査システムを整備することが求められたわけです。この制度は、各州が独自に実施しているもので、たとえばカリフォルニア州の場合、住宅検査の資格を持つホームインスペクターが、中古住宅の傷み具合、柱や壁、床の状況など四〇〇を超える項目について詳細に検査し、これを報告書にまとめています。費用は平均二五〇ドル(三万円弱)ほどかかりますか、買い手としては家の「品質(性能)」を把握できるので、これを利用するケースが多いようです。しかし、この制度は買い手と売り手、あるいは不動産仲介業者との間で義務化されているわけではありません。ただ住宅の売り手や仲介業者にとって、この制度はなかなか有効です。というのもカリフォルニア州では、売り手と仲介業者に対して、「物件の内容に関する情報」を買い手に文書で開示することを義務づけているからです。仮に情報開示しないで売った中古住宅に不具合が生じたとき、売り手や仲介業者は買い手に何らかの法的な責任を負わなければなりませんが、ホームインスペクションを利用すれば、情報開示義務に伴う責任を回避できるのです。したがって、結果としてこの制度が使われることが多いわけです。

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